この時期になると、なんとなく思い出すこと
お義母さんと同居していた初期の頃、自分の家っていう実感を持つことが出来ませんでした。
夫婦の寝室の布団をいつの間にか干されていたり、勝手に部屋のレイアウトを変えられたりする等のモヤっとするストレス。
やめて欲しいとは話していましたが、しばらくするとまた干渉が始まるのです。
田舎なので広い庭もありましたが、私の自由になる場所も無い気がしていたのです。
そんな息苦しさを感じていた時、夫に相談して庭の隅っこに2人の小さな花壇を作る事が出来ました。
そこに夫婦でミニトマトの苗を植えたのです。
夫も楽しそうに世話をして実をつけることを楽しみにしていました。
水をあげて、大きくなったらツルを巻きつける支えを設置しようね、とか、剪定したりすることを調べたり話したりお互いに、ワクワクしていました。
たとえ実がならず失敗しても自分達で育てる過程を楽しみたかったのです。
でも、広い庭の片隅にあるとても小さな花壇、ちゃんとお願いしたのに、そっとしておいてはもらえませんでした。
毎日早朝4時から起きてるお義母さんが、せっせと世話をしてすべてを終わらせてしまうのです。
そして、全部やっておいてあげたから!と毎日満足そうに報告するのです。
庭の一割にも満たない小さな花壇、庭のほかの大部分の雑草をとったり手入れしたりすることに手間を割くことをすればいいのに何故わざわざ私たちの花壇の作業をするのでしょうか?
きっと、悪気はないのでしょう。
でも、ワクワク楽しみだったその花壇が、何故だか見るのも嫌になり、実がなっても食べる気さえしない。
夫が楽しみにしていた収穫さえも早朝に終わっているのです。
そして、ミニトマトの季節が終わり、その広い片隅にある小さな花壇にはお義母さんの友人が、いつの間にか何かの木の苗を植えました。
夫と共に作った花壇はとても可愛らしく好きだったなぁ。今でも思い出すとなんとも言えない気持ちになります。
お読みいただきありがとうごさいました。