皆さん、香道って知ってますか?
茶道、華道などはよく聞くと思うのですが、香道はあまり身近にないような気がします。
先日、香道の『初焚きの宴』があったので、それについて書いてみたいと思います。
とはいえ、私も全くの素人なので、私なりの感想を書いてみました。
読んで頂けたら嬉しいです。
今回私達夫婦が宴に参加した理由は、夫の方の叔母様が香道の『鳳凰流の家元』になっており、増上寺で行われる「初炷の宴」のお手伝いを頼まれたからです。
来賓の方々は、四条司家四十一代当主様、徳大寺家三十三代当主様、松戸徳川家当主様、西園寺家当主様、などなど。緊張します。
名前だけでも、何か違う感じがします。歴史を感じます。
お香を炷いている間、雅な音楽が流れます。
元宮内庁雅楽の方々が奏でる音楽は、普段聞くことがない音色で、時間の流れがゆったりリラックスする空間に変化するようでした。
雅楽は日本古来の音楽だけれども、オーケストラの音楽の方が聴く機会が多いなぁ、雅楽は本当に聴く機会がないのだなぁ、と感じました。考えてみれば不思議です。
私は、学校の音楽の授業でも、西洋の楽器や音楽についてはある程度教えられたけれど、雅楽は触れたことがありませんでした。
自分の国の音楽なのになぜでしょう?
今はどうなのでしょう?学校で教えてもらえるのかな?
他にも能楽の梅若会 観世流 松山隆之さんが能の一節を謡ってくれました。
松山さんが、声を出した瞬間空気が震えるようでした。
能の舞台も観てみたいと、興味が湧きました。
松山さんは、海外公演から帰ってきたばかりで、時差ボケをしていて、挨拶の時、話すべきことを一瞬忘れてしまったことで皆さんの笑いを誘っていました。
立ち居振る舞い、言葉遣いなど、とっても素敵な紳士でした。
3月17日には野村萬斎さんと特別公演をするそうです。
いつか観てみたい~。
お香が炷かれると、ほんわか優しい香りが漂います。
今回の香銘は、
「むすびし水」 上々伽羅 命名 三条西尭水(お家流家元)
「うす花さくら」上々伽羅 命名 三条西尭水(お家流家元)
というものでした。
その「お香」が順番に周ってきて、ひとりひとり「聞香」をします。
お香では、「嗅ぐ」ではなく、「聞く」と表現するそうです。
私は作法を厳密には知らないので、皆さんの様子を見て同じように「聞香」をしたのですが、上手くできたか不安でした。
しかし、炷かれた香はとても良い香りで、嫌味が無く、しつこくもなく、今まで嗅いだことがない透明感のある香りでした。
勝手に鼻に入ってくる強引さはなく、こちらから「聞き」に行く感じで奥ゆかしい。
私は柔軟剤の香りや、デパートの化粧品売り場や、ショッピングセンターに入っている洋服店等のキツイ香りが、すごく苦手で頭痛がしてしまい、いつも息を止めて通り過ぎるようにしているのですが、このお香の香りはいつまでも聞いていられるのです。
むしろずっと聞いていたいくらいですが、このお香、ものすごく貴重な品らしいのです。
次に「聞く」機会はあるのかしら…
「聞香」が終わると、和やかな歓談の時間になりました。
増上寺の中で行われた雅な『初炷の宴』
日々の生活とは、違う空気を味わいました。
今回、お手伝いとして、来客の方々の案内やクロークを担当させてもらったのですが、色々考える事がありました。
その事については少し長くなりそうなので、また次回書きたいと思います。
これからは、もうちょっと日本の伝統文化について学んでいこうかと考えています。
今回の経験で、知りたいという欲求が出てきました。
香道の事が知りたかった方にとっては、情報が物足りないと思うので、勉強不足で、申し訳ありませんでした。
それでも、最後まで読んで頂いてありがとうございました。