コメじゅ ブログ

人生を楽しむための日常を大切にするブログ。猫、旅行、健康などについて。

選択の基準

人は絶えず選択をしながら日々を過ごしていることでしょう。

小さな選択から、大きな選択。

 

私、というか私達夫婦の、選択の失敗例。

 

それは車を買った時のことです。

 

夫の趣味は車でした。

その当時、夫の乗っている車は結婚前に購入した車でした。

夫はその車がすごく好きで乗りたくて、カタログしか出ていない状態での予約購入だったと話してくれました。

とても気に入っていましたが、古くなり修理費も高くなったので、新車を購入することにしたのです。

 

カーディーラーを色々検討して回って、最終的に購入を決めたのは、予算範囲内の車でした。

 

私はその時気づきませんでした。

夫の本当に欲しい車は別にあったのです。

 

夫は、予算をオーバーすることを、申し訳なく思い、私に遠慮して言い出せなかったのだ、ということでした。

 

そのため、あまり深く話し合いが出来なかったのです。

よく見ていれば夫の不満に気づくことができたのかもしれません。

 

車が趣味の夫なのに、新車に乗っても、全然楽しそうではありませんでした。

一年間で何度も車に手を加えても(タイヤや、ホイールを変える、アクセサリーを変える等)、納得できないのです。

ベースが気に入っていないのだからそもそも無理な話です。

 

私より、夫はとても感性が豊なのだと思います。

その当時、私の方は現実的にものを考えすぎてしまう傾向がありました。

私はコストパフォーマンスがどうとか、予算がどうとか、メンテナンスが楽だとか、そんなことを考えすぎてしまいがちですが、夫は違ったのです。

 

もっと抽象度が高いのでした。

美意識が高いというか。

その車の背後にあるもの。その車自体に美しさを感じられるか。

その車の創られた意義とか、乗っていて楽しくなるか、ならないか。

 

そもそも選ぶ視点がズレていたのです。

 

車は通勤に使っているため毎日乗るものです。毎日モヤモヤしているのです。

これではいけないと、お互いに話し合って、今度こそ納得いく選択をしようと決め、まだ半年しか乗っていない車だけれど、それを売って頭金に換えて買い替えることにしました。

結局すごい出費と長いローンになりましたが、いい学びになりました。

 

新しい車はお互いにとって、本当に満足いくものになりました。

 

夫婦でとことん話し合って気付いたのは、

夫はもっと話をきいてもらいたかった、という事、十分な話し合いの結果で決めたかったという事。

予算やコストパフォーマンスで選んだだけの車に愛着が持てなかったという事だったのです。

 

そう、選択の仕方を間違えたのです。

決める基準や、決めるまでの過程が、納得いくものではなかった事が不満の原因だったのです。

 

十分な話し合いが出来ていれば、お互いの気持ちのズレに気づけたはずでした。

話し合いを中途半端なまま選択してしまったことが、気持ちの不完全燃焼になり、不満を募らせる結果になったのです。

 

そして、もっと掘り下げて聞いてみると、夫の心の深い部分には、人に否定される恐怖がありました。

 

夫は母親から常に否定される環境で育ってきていました。

それで、私にも否定されることを極端に恐れていたのです。

 

自分のやりたいこと、好きな事を言うと必ず否定され、酷い言葉を言われる、と反射的に思って、何も言えなくなってしまうのだと。

 

今まで、話し合ってどうにかなる環境では無かったから、どうしていいのかわからなかった、と。聞いてもらえる経験が無かったのだと。

 

夫は、私に拒否される、という恐怖からようやく抜け出せたと言っていました。

だけど、根っこは深いから、たまにひょっこり恐怖が顔を出すけど、少しづつリハビリを続けていくことが大事と気付くこともできました。

 

もともと他人だった私達が夫婦になって、お互いの価値観のズレを認識して、認め合う事。

簡単なようで大変なんだなぁ、と今更のように感じました。

 

車を買う事、それだけで色々学ぶことができました。

お互いが遠慮しすぎることを止めて、相手を信じる事。

相手の大事にしている部分を認め合う事。

相手の大切に思う基準、私の大切に思う基準、ひとそれぞれ。

 

今の私は、夫の見ている世界も理解することができます。

お互いの世界が広がったのです。

結婚することによって、相手の世界観も共有することができる。

奥深い。

 

夫の母親。いわゆる姑。姑の基準は相当やばいです。

そのうちその話題も書こうかな~とは思います。

楽しいとは言えない話題なのですが、たまにブラックな話題も差し込んでみようかなぁ。

 

長文、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。